体験者の声 4

❋ 体験談④ ~ Skillトレーニング ❋

『Skillトレーニング』を終えて

昨年5月から始まり、約1年間にわたった東京Skillトレーニングが終わりました。 旧システムのレベル2で、2年間かけて学んでいた内容を、効率的にほぼ1年間でやって行くというものでした。 一つ一つのSkillをまた学びなおせたことは、前回聞いたときより更に理解が深まって、体に入ってきた、という感じでした。同じSkillの説明でも、新たな発見が常に有り、ハコミの深さを改めて認識させられました。

これって、自分が少しずつでも成長しても、その段階で新たな発見はずっと続くのだろうな…それもなんだか、うれしい気がするけれど。 また、いつもトレーニングの二日目は、クライアントロールとセラピストロールに分かれてのセッション練習でした。

クライアントは、真摯に自分に向き合っていく。セラピストは、相手を信じて、学んでいるSkillを使いながら寄り添っていく。どちらにしても、自分との真剣勝負、だと思います。だからこそ、トレーニング中、高野さんはじめスタッフの方々の支えがあって、それからトレーニング生のみんなが、それぞれに苦労があるけれど、なんとか前を向いて進んでいるね、という感じ。そういう姿で居てくれる事に大きく支えられました。

Skillも、もちろん大切な要素では有るけれど、技術だけではない、その人の存在で助けられる。そういうことがトレーニング中のセッションでも多くありました。それがあるから、ハコミは素晴らしい。そういうことを学んだ、Skillトレーニングでした。

~ (J.K/女性) ~

『Skillトレーニング』を修了して

セラピストの「在り方」をひと口でいうのは難しいと思いますが、唯一、大事な点は『統合』していることだと思っています。では、『統合』しているとは、いったいどういうことなのか。どういう状態をさすのか。と、カウンセリングやコーチングを学び始めた時から、探求してきたように思います。

まず、カウンセリングを学び始めた時、ハッと気づいたのは、会社組織で、仕事をしている中で、『考えること』『思うこと』をあまりにやり過ぎてしまい、『感じること』すっかり忘れてしまっていることでした。

この気づきは、私自身にとって、とても、衝撃的な出来事でした。ヒトとしての五感をすっかり、どこかに置き忘れている状態だったわけですから。 そこで、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚に意識を向けることだったり、また、カウンセリングの基本である『聴くこと』やロールプレイ等することで感じる自分を取り戻し、徐々に、自分の整理ができていきました。

ただ、まだ、立ちはだかっていた課題は、両親との関係性、父との関係、母との関係でした。

そこで、カウンセリング仲間から教えてもらったのが、ハコミセラピーでした。カウンセリングは、自分の思いや感じていることを言語化して整理していくので、その作業は、脳を使って意識的に行われていく。 一方、ハコミセラピーは、マインドフルネスを始めて、心理療法に取り入れたセラピーですが、まずは、呼吸を意識することで、自分の身体を感じ、自分とつながり、また、もう一方の柱であるラビングプレゼンスで、 対相手から受け取った栄養を自分の宝にしていく。

ということを繰り返し、訓練し、ハコミの基本をベースに、セラピストロールクライエントロールを訓練したことで、今回のテーマだった母との関係を見直し、許すことができました。 このことは、私の人生、ハコミセラピストを目指す上で、重要な通過点となりました。

また、私自身、長らく「在り方」に焦点をあててきましたが、Skillトレーニングでは、いよいよセラピーの技法を学び始めたわけですが、トレーニングの進め方が、まずは、論理的な学びがあって、その後、『実践』してみるというスタイルが、より理解が深まるように感じました。 もちろん、学問的に修めることは必要ですが、より、身近に活かされなければ、意味がないと考えている私にとっては、とにかく、トライしてみるというスタイルが、合っているように思います。

トライしたことで、新たな疑問が出てきて、テーマが深まっていく…。 その繰り返しの中で、受講生それぞれの体験シェアが行われますが、またそのシェアの中にも、気づきがあって、『あなたの中の私』や『私の中のあなた』を感じることで、『今、ここに生きている!』という命の醍醐味を感じずにはいられませんでした。 個人的な悩みだと思っていたことが、実は普遍的なものなのかもしれないと体感することは、人にパワーをもたらすものだということも実感しています。皆さんに、感謝の気持ちが湧いてきます。

また、副産物として、会社の仕事上、上司や同僚の会話でも『今、ここ』が身体に染み付いているので、起こっていることが手に取るようにわかるようになりました。心理学でいうところの『抵抗』をあまり感じなくなりその場で流れるようになりました。 つまり、その場で流れるので、あとに残らず、人間関係においてはあまりストレスを感じなくなりました。また、そのことを通して、私の家族で起こった問題を解決したい、自分の不調を見直したい、と思ってチャレンジしたのですが、セラピーは、決して特別なことではないと、心から思えるようになりました。

つまり、一般的にも、現代を生きる上で、ストレス軽減のひとつの方法として機能するのではないか、ということ。それは、例えば、学生生活から社会人へ旅立つ前、結婚を考える時、病気になった時、大切な人を失った時など、気軽に利用してもらえるようになったら、気づきが起こり、楽になり、より豊かな人生になるのではないだろうか。と考えるようになり、私の中でも変化が起こっているのです。

まだまだ、敷居の高いカウンセリングやセラピーが、日本に定着していくことに、ハコミセラピーは、大きな役割を果たせるのではないだろうかという、可能性を秘めているように感じるのです。 なぜなら、繊細な日本人の感覚に、合っているように感じるから…。

小学生の時、学校の先生に、教えてもらったことを思い出します。
「『頭にきた』という日本語はない。『腹がたつ』と言うんだよ!」

もともと日本語には、身体の一部分を取り入れた言葉って、結構いろいろとありますよね。

最後に、目の前に座ったクライエントに、優しい風を感じてもらえるセラピストになりたいと思っているところです。

~ (Y.Y./ 女性) ~